第2次世界大戦開始直後、イギリスから戦闘機の納入を打診されたノースアメリカン社が、設計から試作までわずか117日間で完成させた。初期型のA型は、低空域での性能は良好だったが高空域では難があったため、主に対地攻撃機や偵察機として使用された。ところが、エンジンをロールスロイス・マーリンに換えたB/C型は、あらゆる高度で各段に性能が向上したため、戦闘機としてアメリカ軍にも採用され、3000kmを超える航続距離を生かし爆撃機の護衛を中心に使用された。後ろがよく見えるように、涙滴型のキャノピーに変更されたD型が特に有名。最後のH型は朝鮮戦争にも使われた、寿命の長い戦闘機だった。また、設計段階から大量生産とコストダウンを前提として設計されたことも特徴で、高性能と安価を両立した、第二次大戦時のアメリカの戦闘機として最優秀と言われている。全てのタイプを合わせると15000機以上が生産された。