パンアメリカン航空の発注を受け、シコルスキー社が製作した大型飛行艇。海上を遠くまで飛行するため、長い主翼、可変ピッチプロペラ（飛行速度に合わせて角度が変化するプロペラ）などが取り入れられた。また、空気抵抗を少なくするために、外板を止める鋲に民間機では初めて平頭のものを使用した。全部で10機作られ、1935年と1937年には太平洋・大西洋横断航空路の開拓飛行に使われた。実際の太平洋横断航路にはより航続距離の長いマーチン130が使われ、本機は主にアメリカと中南米を結ぶ路線で活躍した。